日々のあれこれφ(..)

もっぱら壁打ち

イラスト入門した8ヶ月間の振り返り

0状態(自由帳に鉛筆でハム太郎ミルモを描いていた小1以来)からデジタルイラストを初めて9ヶ月が経ちました。

前回の記事で書き切れなかった現時点までの振り返りをします。

reiichii.hateblo.jp

初めたきっかけ

ここ数年、ずっと趣味を増やしたいと思っていました。新しいことを色々やってみたというよりは、やはり昔からアニメや漫画が好きだったので自分でも絵を描けるようになりたいと思いつつ、なかなか行動に移せていないだけでした。2年くらい前にipadを買って模写を始めてみたものの、3日しか続きませんでした。

そんな中、去年末にバズっていた以下のnoteに出会いました。

note.com

こんな風に100日練習続けられたら私もこのぐらい上手く描けるようになれないかな、なんて思ってしまったんですね。

思ってしまったにも関わらずすぐ絵を始めた訳ではなく、ぐずぐずしている時期もありました。そんなある時、本屋でnoteで取り上げられていた「ソッカの美術解剖学ノート」と出会ってしまいました。noteの中では入手困難だと言われていたのでこれはもう始めろと言うことではないのかと、勝手に盛り上がって5000円する分厚い本を買ってその勢いでイラストを始めました。

始められたもう一つの要因としては、この当時昔好きだった漫画に再熱していたのですが、当時は人気でも時の振るいにかけられて供給もまちまちになっていたので「なら自分が描くしかない」みたいな気持ちもありました。

年末年始というのあって、やたらモチベーションが高かったのだと思います😇

結果から言うと100日以上経っても燕禅さんみたいに上手くはなれていませんが、ただ前向きに続けられています。

やっていたこと

メモが残っていたので、それと合わせて思い出せる範囲で振り返ってみます。

2021.01

描いた絵:4枚(色まで塗ったのが2枚。人体のメモ書きは除く。)

noteを手本に練習を始めるも、同じやり方では結局1ヶ月も続きませんでした。

ipadにclip studioをインストールする

始めるにあたってまずは良い道具を揃えようと思ったのですが、そもそも全く描かない人間なので評判以外に良し悪しの判断基準がありませんでした。絵が上手い人と同じものを使おう、と思いパッと思い浮かんだのがしょこたんで、そのしょこたんはclip studioを「長年イラストを描いていた自分がずっと求めていた機能が揃っている」のようにべた褒めしていて実際に1ユーザーとしても愛用しているようだったので決めました。良いもので慣れれば、それ以降は自分でも必要な機能を判断できるようになれるはずだと。

ソッカ本で人体の練習をする

本の内容は一通り読み、書いて練習したりもしていたのですが、正直この練習方法は自分には合わなかったです。ただ筋肉とか骨とか内部の構造を意識しないと説得力のある絵は描けないんだなという学びはありました。モデルはずっと少佐でした。髪が短いから描きやすい&描いていてテンションが上がるからという理由だったのですが、全身義体(言わばサイボーグ)で人体を学ぶのなんか変だななんて思ったり。

人体描きながらクリスタの使い方を少しずつ覚えていく

ラスターレイヤーとベクターレイヤーの違いや、消しゴムの使い方(はみ出た線がうまく消せなかった。おそらく初期設定が柔らかい消しゴムになっていて筆圧が足りなかったのだと思う)などググっていました。

好きな漫画家の落書き(線画のみ)を模写する

イラストを始めるにあたって一番描きたいと思っていた好きな漫画家の絵を見ながら描こうと思いました。ただ漫画の絵はハードルが高く、その人のツイッターに時々アップされる線画のみのキャラクターの落書きを参考にするところがスタートラインでした。やっている時は楽しかったのですが、そもそもそんなに数が多くなかったので少ししたらネタに枯渇しました。それから模写しか描けない状態にうんざりしていました。

イラスト系Youtuberの動画を見始める

クリスタ道場という本を買ったりもしていたのですが、デジタルイラストにおいてはYoutubeが最高の教材でした。特にさいとうなおき先生やディープブリザード先生の動画にはいつもお世話になっています。瞳の塗り方などを動画で見て、色を塗る時に1影2影みたいな工程があるのを知りました。

こうして挫折しそうになりながらも1ヶ月続けて来たところ、夕飯食べたらイラストの時間(長くて21:00〜00:00)という生活習慣が身に付きました。

2021.02

描いた絵:4枚

模写で学び、それを参考にオリジナルを描く

最初の1ヶ月目で「楽しくないと続かない」という真理に行き着いたので、この頃は参考にしたい絵を見つけて模写して練習した後、同じ構図で違うキャラクターを描く、といった絵の描き方をしていました。今思えばそれが結果的に脱模写につながりました。

好きな絵師さんだけだと参考資料がすぐに枯渇したので(絵がうますぎて自分に真似できそうなものがそもそもそんなになかった)、だんだんツイッター開く時に描きたい絵のネタになりそうな絵をストックすることが習慣になりました。誰かからのいいねで表示されて知ったものもあれば、pixivで好きな絵師さんのツイッターを見つけてフォローするなどもしていました。

ツールの設定を見直す

用紙のサイズやペンの太さなど、そもそも今の設定で合っていないような気がするとふと思い、設定を確認しました。もっと早く気づくべきでした。

この頃動画で知識が増え、線画、色塗り、ツールの効果など覚えるべきことがたくさんあることを知り、その全てに気が回らなかったので「まずは線画を上手くなれるように集中しよう」と思っていました。(結局物足りなくて色塗りも手を出すようになりました)

2021.03

描いた絵:5枚

2月にやっていたような絵の描き方をしていたら、描きたい絵を描くやり方が少しずつ身に付いてきたので、その延長線上で描きたい絵をひたすら描いていました。

有名な構図や映画のポスターのパロディで描く

某キャラで攻殻立ちを描きたくて、画力を無視して一枚に6人以上の全身を描くといった暴挙に出てものすごく疲れました。ただ達成感は大きかったです。他にも某映画のパロディで某キャラを描いたりなど、結果的にテンションに任せて作画コストの高い絵ばかりを描いていました。

こうして振り返ってみるとここ最近よりも制作時間が短かったのが自分で驚きでした。おそらく描くイメージが固まっていた(キャラ、衣装、ポーズ、構図、背景が決まっていてそれを組み合わせるだけだったから)からだと思います。

2021.04

描いた絵:6枚

3月に頑張り過ぎた反動で、4月に描いた絵のほとんどが単色でしか塗られていませんでした。また少し行き詰まっていたのかもしれません、いつもと違う試みをしていました。

筆を使った日本画風のイラストを描いてみる

お手本のように上手く筆は使えなかったのですが、その割にはそんなに悪くないと思える仕上がりでした。いつもと違う描き方をするのはとても気分転換になります。これも少佐で描いていたのですが、今度は別のキャラで再チャレンジしてみたいです。

www.youtube.com

ワンドロに挑戦する

この時期にどハマりしていた某漫画のワンドロワンライ企画を今まで見ているだけだったのですが、挑戦してみました。1日(3h)でも完成させることができないのにワンドロなんてとんでもない。実際でき映えはひどいですが、それでも普段長考しがちな人間なので、あえて早さに振り切って描くのはそれはそれで新鮮な試みでした。お題が出てから1時間でネタを考え、参考資料を探して、1時間で線を引いて申し訳程度に色をつけるだけですが、仕事の時以上に(?)頭と集中力を使い、ぐったりしながら寝るといった具合でした。結局3回しか参加できていなかったのですが、また参加したいとは思っています...。

イベントのカウントダウン用イラストを描く

これまでは描いた絵をただツイッターにあげていくだけだったのですが(当然バズるなんてこともなく)、イラストを通じて初めて他者と関わる機会を作れました。好きな作品オンリーのオンライン同人イベントがあり、カウントダウンイラストの募集があったので思い切って手を挙げました。指定されたサイズの用紙に日付とキャラクターを描くものでしたが、用紙の形が普段描かない横長のものだったので構図にすごく悩みました。画力も全然ないのに、提出した時に主催の方がとても優しいコメントをくださって感動しました。 またハッシュタグを使って多くの人に見てもらえる機会にもなって、改めて上手くなりたいな、なんて思いました。

2021.05

描いた絵:5枚

ワンドロで描いた絵を清書する試みをしたり、好きなキャラの記念日で久しぶりに作画コストの高い絵を描いたりしていました。

初めて人間以外を描く

旦那の誕生日だったので、旦那の好きなsuicaペンギンをメッセージと合わせて描いてプレゼントしました。漫画のキャラクター以外を描いたのは初めてでした。

初めて漫画を描く

オンライン同人イベントに触発されて、初めて漫画(っぽいもの)を描いてみました。2枚合計6コマの非常に簡単なものです。子供の頃から漫画はそれなりに読んでいたにも関わらず、びっくりするくらい描き方が分からなくて衝撃を受けました笑。

2021.06

描いた絵:2枚

衣装や構図も完全オリジナルで絵を描きたくなって、資料集めに時間がかかって2枚しか描けませんでした。内1枚は線画にちょっと色をつけただけの簡単なものなので、実質1枚...。着られていない状態の服を、ポーズを取ったキャラクターに着せるのがとても大変でした。

板タブ(Wacom Intuos Pro Medium)を買う

ipadで作業するにあたって、姿勢が悪すぎて首に限界がきました。(壁に背中つけて体育座りして膝位にipadを載せて描いていた) 液タブが良いよと知り合いに勧められたりもしたのですが、結局液タブも首が痛くなりそうだなと思い、描きにくそうだけど一回板タブを試してみようと、wacomの板タブを購入しました。ちょうどボーナス月だったのもあり😌 新宿にある実店舗で試し描きができたのが良かったです。

2021.07

描いた絵:2枚

内1枚が作画コストの高い絵でした。板タブに乗り換えてから作画コストの高い絵は初でした。

板タブに慣れる

板タブに乗り換えてから、それまでタッチで済ませていた操作をほぼ全てショートカットキーで覚え直す羽目になりました。危うく挫折するところでした。よく使うものから順にキーを覚え、使いやすいところに割り当て直すことで、描いている内に最低限の操作を手になじませることができました。

また左手デバイスの購入も検討したのですが、結局良い感じのものが見つからなかったため、もともと使っていた分割キーボードの左側(と板タブのボタン)にショートカットキーを割り当てることで、ペンを持ち続けたまま作業できるようにする試みをしています。今の所はうまくいきそうな気配です。

あと雷エフェクトの描き方を覚えました😁

2021.08

描いた絵:3枚

内2枚はモノクロ、新聞の端に載っているような類の四コマ漫画です。ハガレンのおまけに影響されて描き始めました。ネタを考えるのが大変だし、面白い自信もそんなにないのですが、楽しかったのでまた描きたいです。

...こんな感じでざっと振り返ってみました。当初の計画性は何処へやら、8ヶ月間テンションに任せて突っ走ってきただけだったのを実感しました。自分の過去絵を見返すと、昔に比べたらだいぶ上達してきているようには見えるですが、とはいえひと月の完成枚数が減ってきているのが悲しいです。

やって良かったこと

とりわけ次の4つが大きかったです。

ipadの写真フォルダをイラスト特化型にした

ネットで見かけた素敵な絵や、描きたい絵の種になった写真、TLに流れてきたイラストの描き方のスクショや画像を写真フォルダに入れるようにしています。それ以外の日常の写真や関係ないスクショは入れないようにしています。自分のテンションが上がるものだけが詰まっていくので写真フォルダを見返すだけでイラストへのモチベーションが上がります😊

書きあげた絵を専用フォルダに溜める

「描いた絵」フォルダを作って、仕上げた絵はそこに溜めるようにしています。現時点で34枚です。下手だなと思うのですが、自分なりにこだわりを詰めて描いたものだからか、割と満足感も強いです。時々見返して自分偉いな、前と比べたら上手くなったな、これからもマイペースに続けていこう、みたいな気持ちになっています笑

イラスト系Youtuberの動画を見る

さいとうなおき先生、ディープブリザード先生、親切で良質なコンテンツをいつもありがとうございます。大事なことは全部動画から教わったといっても過言ではないです。これからもたくさんお世話になります。

練習よりも、自分が楽しく続けることを優先する

楽しいと思うやり方でないと続きませんでした。逆にほどほどにしようと思っていても、一度描き始めると満足いくまで修正を繰り返してしまうこともありました。翌日の仕事のことを考えるとなかなかブレーキをかけずに突っ走るというのは難しいのですが、理性の強い自分にもこんな一面があったのだなと再認識しました。

今後やりたいこと

  • 1日1絵
  • 厚塗り習得
  • ちゃんとした漫画描く
  • 斧を磨ぐ(クリスタの設定の調節)
  • 作画コスパの高い絵の見せ方を研究する
  • 定期的にポートフォリオとして少佐を描く

とりわけ最近の悩みは効率です。描き方が分からず調べながら描いているので時間がかかるのは当然なのですが、ツイッターを見ると凝っていなくても素敵だなと思う絵がたくさんあります。私は凝った美しい絵よりも、らくがきみたいなものでもいいから楽しい絵、生きているキャラクターをもっとたくさん描けるようになりたいです。自分の理想のイラスト生活に近づくためにも、選択と集中みたいなことをそろそろしても良さそうだなと思っています。

おわりに

私にとって文章は書いているだけで楽しいものですが、イラストに関しては、描くこと自体が楽しいというよりは、自分の頭の中にある願望・欲望をを形にできるところに楽しさを感じています。描くことが好きなわけではないのだな、ということは旦那との会話で自覚したことでした。

それはそれとして未だに分からないことがあって、時々「練習」と称して1枚の絵に同じキャラクターの線画をたくさん描いている人がいるのですが、そういう人たちにとってのその絵はどんな練習で、それをした結果何を習得できたのでしょうか...。私ももっと練習したいのですが、目標の決め方がいまいち分からず、もし言語化できる人がいたら教えて下さい。